地図の凡例に出てくる短い説明を、もう少し詳しく説明したページです。
人工衛星(JAXA GCOM-C「しきさい」)は、海面のごく表面(皮膚1枚ぶん程度)の温度を測っています。 一方、実際に船の上や桟橋で測る水温は、もう少し深いところの水温です。この2つは、原理的に 少しズレることが分かっています。そこで、音戸(倉橋島)に設置されている実測の水温計と、 同じ日時・同じ場所の衛星の値を比べて、そのズレ(バイアス)がだいたい何度くらいかを月ごとに 調べました。地図に表示する数値には、このズレを差し引く補正をかけています。
ズレの大きさを確かめられたのは、実測の水温計がある音戸周辺だけです。しかし、音戸から 離れた海域だけ補正しない(生の衛星値のまま表示する)と、かえって「どこが補正済みで、どこが 未補正か」が分かりにくくなってしまいます。そのため、今は音戸で確かめた補正を海図全域に 一律で適用しています。ただしこれは、音戸から離れた海域では実際のズレが音戸と異なっている 可能性がある、という前提のうえでの割り切りです。将来、他の場所にも実測の水温計を置けるように なれば、場所ごとに補正を細かく分けられるようにする予定です。
しきさい衛星は1日に2回(昼と夜)しか倉橋島の上空を通らず、しかも雲がかかっているとその 部分は測れません。実際、晴れて広い範囲がきれいに測れる日はそう多くありません。 気象衛星「ひまわり9号」は1時間ごとに観測しているため、しきさいでは雲に隠れて測れなかった 場所でも、直近数時間のうちに雲の切れ間から測れていることがあります。そこで、しきさいが 測れなかった場所だけ、ひまわり9号の値で埋め合わせています。
ただし、ひまわり9号の値には、しきさい用に確かめた補正はかけていません(別の衛星・別の 測り方のため、同じ補正が当てはまる保証がないからです)。そのため、ひまわり9号で埋めた 場所の水温は、しきさいで測れた場所の水温より少し精度が落ちる可能性があります。
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